当院の耳より情報をお届けします。
日本IVF学会を聴講して
9月18・19日と日本IVF学会を聴講してまいりました。
この学会は私がこの施設に勤めだしてから(当時は奥村医院でした(*^_^*))欠かさず参加している学会で、いつもはひとりぼっちかもしくは先生と2人……で発表を聞かせていただいていたのですが、今年はなんと!培養室のメンバー3人で、先生も含めて4人で参加することができました(勤務の都合上、全員がずっと…というわけにはいかなかったのですが)。
今回のテーマは『温故知新』 皆様ご存じのとおり「故(ふる)きをたずねて新しきを知る」ということですが、講演の中で「故きを馬鹿にしていては新しきに馬鹿にされる!」というお言葉にハッとさせられました。基礎があってこその現在。次々に新しいことばかりを追いかけていくのではなく、時には立ち止まって足元を固めることが必要なのだと背筋を伸ばしてしっかりと聞いてきました。
最近は完全自然周期で採卵を行うことに力を入れていらっしゃる施設があります。全く初期の体外受精は自然周期だったのですからまさしく『温故知新』なのだということです……とこの報告記を書いているときにイギリスのエドワーズ教授がノーベル賞を受賞されたとのニュースが!!エドワーズ教授は世界で初めて体外受精を成功させた方で、そのおかげで現在の高度生殖医療の発展があるのです。あまりのタイムリーさに鳥肌が立ってしまいました。私たちは今まさに高度生殖医療に関わっているのだ!と胸を張って言えるように頑張らなくてはなりませんね。<(`^´)>
それと高度生殖医療の施設についても話題になっていました。現在は全国に5~600の施設がありここ数年はほぼ横ばい状態といわれていますが所在には偏りがあり、佐賀県には一つの施設もないそうです。そしてここ和歌山県も……施設数の少ない県に挙がっていました。一人でも多くの患者様に『近くにあってよかったわ。』と言っていただけるようにスタッフ一同努力してまいります。